【国会】15年度は介護含め1.35兆円/社会保障充実で安倍首相
安倍晋三首相は1月28日の衆院本会議で「消費税の増収分のうち、何割を充実に充てるかについては3党合意していない」とし、社会保障の充実分は消費税収の増加に応じて段階的に拡大していく考えをあらためて示した。安倍首相は社会保障費の充実額について、2014年度政府予算案では5000億円だったが「15年度には介護サービスの充実を含め、1.35兆円程度を向け、さらなる社会保障の充実に活用していく」と発言した。
難病や小児慢性特定疾患患者への新たな医療費助成については「大幅に予算を拡充し、対象疾患を大幅に増やす。重症者や子供の自己負担については軽減を行う。現在の受給者については経過措置を講ずることなどの配慮を行い、公平で安定的な制度にしていく」と説明した。
介護保険制度改革については「要支援者への多様なサービスを市町村の実情において柔軟かつ効率的に行うために給付を見直すこととしており、“要支援切り”ではない」と強調。さらに、住み慣れた地域での暮らしを継続できるよう在宅介護サービスの充実などを行うとも説明し「これらの改革を通じて受益と負担の均衡を図りながら、必要な人に適切なサービスが提供される制度にする」と述べた。
環太平洋連携協定(TPP)交渉については「農業や国民皆保険など、守るべきものは守る。何ら変更はない」と強調した。いずれも海江田万里議員(民主代表)の代表質問への答弁。(1/29MEDIFAXより)