【国会】社会保障制度改革に意欲、安倍首相が所信表明/臨時国会開幕  PDF

【国会】社会保障制度改革に意欲、安倍首相が所信表明/臨時国会開幕

第185回臨時国会が10月15日に召集された。会期は12月6日までの53日間。政府は15日朝に閣議決定した社会保障制度改革の「プログラム法案」(正式名称は「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案」)や、日本再興戦略を実現するための「産業競争力強化法案」「国家戦略特別区域法案(仮称)」など23法案を提出する。

社会保障関連では、前通常国会の会期末に野党多数の参院が安倍晋三首相への問責決議を可決したことから採決されず廃案になった「生活保護法一部改正案」と「生活困窮者自立支援法案」を再提出する。「薬事法及び薬剤師法一部改正案」も提出する予定だ。衆院で継続審議になっている法案は8件あり、「薬事法一部改正案」「再生医療等安全性確保法案」などが積み残しになっている。

議員立法では、全国がん登録データベースの構築などを盛り込んだ「がん登録推進法案」が提出される予定。このほか継続審議の議員立法には「医療機器研究開発促進法案」「アレルギー疾患対策基本法案」「介護従事者等人材確保特別措置法案」などがある。短期勝負の臨時国会で、どこまで与野党間で調整できるかが注目される。

●衆院厚労委は後藤委員長、丹羽氏が理事に
衆院では厚生労働委員長に後藤茂之氏(自民)が就任した。筆頭理事候補は自民の金子恭之氏。自民が届け出ている理事候補は、前通常国会から全員が入れ替わり、丹羽雄哉氏、渡嘉敷奈緒美氏、阿部俊子氏、北村茂男氏が名簿に名を連ねている。自民の理事候補者は厚労委員会が開かれてから正式に理事として承認される予定。その他の理事3人は変更なし。公明の理事は古屋範子氏が務める。野党の理事は山井和則氏(民主)と上野宏史氏(維新)。元社会保障制度調査会長の鈴木俊一氏は外務委員長に就いた。

●参院厚労委は石井委員長、筆頭理事は古川氏
参院厚生労働委員会のメンバーが決まった。参院が公表した10月15日付の名簿によると、委員長は石井みどり氏(自民)、筆頭理事予定者は古川俊治氏(自民)。その他の理事予定者は、高階恵美子氏(自民)、山本順三氏(自民)、長沢広明氏(公明)、津田弥太郎氏(民主)。通常国会から理事を継続するのは高階氏と津田氏の2人。理事予定者は、委員会が開催されてから正式に理事として選任される。

●安倍首相「全世代対応型の社会保障へ」
安倍首相は10月15日の衆参本会議で所信表明演説を行い、社会保障制度改革の遂行に意欲を示した。安倍首相は「少子化対策を充実し、全世代対応型の社会保障へと転換していく。医療、介護保険、公的年金について、受益と負担の均衡が取れた制度へと具体的な改革を進めていく」と述べ、また、自身が難病を患っていたことにも触れながら難病対策や再生医療に関する法制度の見直しに取り組む考えを示した。国家戦略特区制度の創設や、内閣人事局の設置など国家公務員制度にも取り組むとした。(10/16MEDIFAXより)

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