【国会】一括法案、本格議論がスタート/衆院厚労委
医療・介護の一括法案をめぐる質疑が4月23日の衆院厚生労働委員会で始まり、国会での論戦が本格化した。民主、維新、みんな、結い、共産の野党5会派から10人が質問に立ち、医療事故調査制度の創設、医療法人制度改革、予防給付の市町村事業への移行の是非などについて政府側の見解を質した。
民主は4月23日の質疑で、主に要支援者への予防給付の市町村事業への移行を取り上げた。長妻昭氏は「介護財政が厳しいので、要支援者の自己負担や家族の負担を増やすということではないか」と質した。田村憲久厚生労働相は「市町村事業の財源構成は介護保険と同じ。サービスを低下させて金額的に抑えていくということではなく、多様な予防サービスの提供によって重症化を防ぐのがねらいだ」と述べ、理解を求めた。しかし、続いて質問に立った山井和則氏が市町村への移行による自己負担の増加やサービスの低下の可能性を指摘。これを受け、田村厚労相は市町村が円滑に事業を実行するために策定するガイドラインの内容を委員会に示す考えを示した。
多岐にわたる法案を一括で審議することへの反発もあった。結いの井坂信彦氏は「審議は一括で行ったとしても、採決は個別の法案で行うことに政府側に不都合はあるのか」と問うた。田村厚労相は「審議は一括でお願いしたいという思いで、一括で法案を提出した。採決をどのように行うかは、議会側が決めることで政府側から言うべきものではない」と応じた。(4/24MEDIFAXより)