【医療保険】紹介なし定額負担、厚労省が複数案提示へ  PDF

【医療保険】紹介なし定額負担、厚労省が複数案提示へ

 2015年の通常国会への法案提出に向けて厚生労働省が検討している大病院外来受診患者の定額自己負担について、厚労省内では1万円負担や初診料相当の負担など複数の案が浮上している。厚労省保険局は6月末の社会保障審議会・医療保険部会に、いくつかの選択肢を提示し、幅広く議論してもらう考えだ。この問題をめぐっては日本医師会も、適切な外来機能の分化について検討を開始することを決めた。

 大病院外来を紹介状を持たずに受診した患者の自己負担として浮上しているのは、まず初・再診料について保険給付をしない方法。保険給付はせずに▽初診については社会保障制度改革国民会議の議論で提案のあった1万円を自己負担する▽公的医療保険制度の範囲内(初診料2820円、再診料720円)で自己負担する─の2案がある。このほか、保険給付した上で窓口負担金(1−3割)に「プラスα」の負担額を乗せる案なども選択肢となる。

 紹介状なし患者の大病院受診については、13年5月の医療保険部会で「自己負担額1万円」の是非について議論した。反対意見はなかったものの、低所得者対策などが必要との指摘が出ていた。厚労省は今回の法改正について、次期診療報酬改定を予定している16年4月の同時実施を目指している。(5/13MEDIFAXより)

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