【医療保険】協会けんぽ特例措置、期限切れで議論開始/医療保険部会
厚生労働省の社会保障審議会・医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大教授)は11月7日、全国健康保険協会(協会けんぽ)の財政措置を議題に挙げ、2012年度までの特例措置が切れた後の当面の対応について検討を開始した。部会では年末の予算編成に向け▽協会けんぽの財政問題への対応▽70−74歳の患者負担の取り扱い▽高額療養費制度の財源を含めた改善―を主な課題とし、12月にかけて集中的に議論し、意見の取りまとめを行う。
国は、協会けんぽの財政再建を目指して10年7月から12年度までの特例措置で▽国庫補助率13%から16.4%への引き上げ▽後期高齢者支援金の3分の1への総報酬割の導入▽単年度収支均衡原則の緩和―などを行った。法律上の手当てを行わずにこれらの措置が12年度いっぱいで終了した場合、国庫補助率は13%に、後期高齢者支援金の負担方式は加入者割に戻る。厚労省保険局保険課は特例措置終了後の保険料率について「全国平均で0.4%程度上がる影響がある」とも説明した。また、議論のたたき台として準備金の取り扱い(維持・取り崩し)や国庫補助率、後期高齢者支援金の負担方式によって財政状況がどのように推移するかのシミュレーションを示した。(11/8MEDIFAXより)