【医療事故】医療事故調への積極提案で推進委/医療安全調査機構  PDF

【医療事故】医療事故調への積極提案で推進委/医療安全調査機構

 日本医療安全調査機構の運営委員会(座長=樋口範雄・東京大教授)は7月3日、厚生労働省が制度化に向けて準備を進めている医療事故調査制度で、同機構が果たす役割などを具体的に議論するため「推進委員会」を新たに設置することを決めた。推進委の議論を踏まえ、厚労省に対し積極的に提案していく方針だ。

 会合に出席した医療安全調査機構の久史麿代表理事(日本医学会長)は、医療事故調の第三者機関が担う機能について「(同機構の)地域事務局の力と中央を合わせれば何とかカバーできる」との見方を示し、第三者機関は同機構を母体にすべきとの考えをあらためて強調した。

 運営委員会の樋口座長も「第三者機関に名乗りを上げるべきだ」と同調し、厚労省に対し積極的な働き掛けが必要との考えを示した。

医療事故調の将来像も議論
 樋口座長は、新たに設置する推進委では医療事故調の将来像についても議論すべきとの考えを示した。厚労省が準備を進めている医療事故調は予期しない診療関連死を対象としてスタートするものの、段階的に対象範囲の拡大を検討するとされており、樋口座長はこの部分について議論する必要があると指摘した。

 推進委に関してはこのほか、医療事故調の運用面などを決めるガイドラインに同機構の意見が反映されるよう積極的に取り組むべきとの意見や、医療事故調を創設することで必要な病理解剖を実施できる体制を整備し、医療から司法解剖例をなくすことを目標に掲げるべきなどの意見が上がった。(7/4MEDIFAXより)

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