【内閣改造】「財務省に宣戦布告」櫻井新厚労副大臣
10月2日、厚生労働省の新たな政務三役が決まった。厚生労働副大臣には櫻井充氏が就任し、西村智奈美厚労副大臣は留任。厚生労働政務官には梅村聡氏と糸川正晃氏が就いた。櫻井副大臣は医療、保険、年金、介護などを所管。糸川政務官は医療・介護などを所管し、梅村政務官は労働、福祉、子育てなどを担当する。三井辨雄厚生労働相は薬剤師、櫻井氏と梅村氏は医師。政務三役5人のうち、3人を医療関係職種が占める新布陣となった。
●「制度の絵姿、国民に見せる」
過去には財務副大臣も務めた櫻井副大臣は厚労省内の専門紙記者クラブを訪問し、「財務省にいた時から厚労省側になって財務省と戦いたいと思っていた。財務省には宣戦布告した」と述べ、強い意気込みを見せた。
社会保障・税一体改革の実現に向けては「社会保障の姿が見えないという指摘がある」と課題を挙げ、社会保障制度の絵姿を国民に見えるように努力したいと抱負を述べた。
低所得者対策や中小企業対策を検討する方針も示した。医療関係者の労働環境改善についても記者団の質問に答え、医師事務作業補助者の充実などを対策に挙げた。
●梅村氏は労働・福祉を担当
医療、年金、介護を担当する糸川政務官は社会保障と税の一体改革を課題に挙げ、「国民に分かりやすく説明できれば」と抱負を述べた。梅村政務官は民主党の厚生労働部門会議副座長を務めた経験から、民主党の政策を実現する「橋渡し役」になると語った。医師として労働分野を担当することについては「厚生と労働が一緒になって意味が出てくる政策がたくさんある。医師という立場から取り組んでいく」と述べた。
櫻井副大臣は東京医科歯科大医学部卒。56歳。東北大大学院医学研究科博士課程修了。心療内科医。財務副大臣、民主党政策調査会長代理などを歴任。参院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会筆頭理事を務めた。
梅村政務官は大阪大医学部医学科卒。37歳。内科医。参院厚生労働委員会筆頭理事などを務めた。
糸川政務官は慶応大法学部法律学科卒。37歳。民主党副幹事長。衆院財務金融委員会理事。(10/3MEDIFAXより)