【内閣改造】「医師不足解消」など10項目、首相から指示/三井新厚労相  PDF

【内閣改造】「医師不足解消」など10項目、首相から指示/三井新厚労相

 第3次野田内閣で入閣した三井辨雄厚生労働相は10月1日夜、厚生労働省内の専門紙記者クラブを表敬訪問し、野田佳彦首相から医師不足・偏在問題や過重労働の是正などを含む「10項目の指示」を受けたことを明らかにした。指示書の中には「医師不足や過重労働問題など、いわゆる“医療崩壊”への対処と、医師の養成・偏在是正、特に安全で安心な医療体制の構築に取り組んでほしい」との内容が含まれていたという。

 三井厚労相は記者クラブで、医療従事者の雇用の質向上に向けた取り組みについて「行政だけではなく、個々の経営者も努力していくことが必要」との考えを示した。三井厚労相は「(雇用環境の)質を上げたいというのは当たり前。過重労働ということもあり、それぞれの施設が質の問題に取り組んでいる」とし、医療従事者の労働環境を維持しながらも、地域の医療提供体制にほころびが生じないよう、バランスを取っていく必要があるとの考えを示した。

 野田首相の指示書では、このほか疾病対策などが盛り込まれていた。三井厚労相によると、新型インフルエンザなどの新興感染症対策や、多剤耐性菌への機動的な対処、乳がん・子宮頸がん・白血病などのがん克服に向けた総合対策などを求められたという。難病の克服などを目指して新たな医療技術の実用化を推進し、革新的新薬や医療機器の創出支援にも取り組むよう指示を受けた。

 社会保障制度改革国民会議を一日も早く立ち上げることも、野田首相から強く指示された。東日本大震災関連では、被災地の雇用問題と健康管理、医療・介護・福祉システムの再生支援、放射性物質に関わる食の安全・安心の確保などが含まれていた。このほか、年金制度の検討や、少子化対策、若年層の雇用対策強化などでも対策を講じていく。(10/2MEDIFAXより)

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