【保団連】同一建物適正化で在宅医療縮小の動きも/保団連調査  PDF

【保団連】同一建物適正化で在宅医療縮小の動きも/保団連調査

 保団連は5月15日、同一建物同一日の訪問診療などに関する緊急アンケート調査の結果をまとめた。2014年度診療報酬改定で大幅に点数が引き下げられたことによる影響を探るための調査で、改定後に在宅医療の診療を縮小する動きも確認された。

 調査は大阪府保険医協会が14年5月、内科や外科、整形外科、精神科を標榜する約2600の医療機関を対象に行った。回答が寄せられたのは102件。

 結果をみると、改定後も在宅医療について「診療継続」と答えたのは34.3%。一方で「診療継続するが1年後は不明」30.3%、「診療縮小」8.8%、「やめる・近々やめる」1.9%となり、約4割が在宅医療の継続に消極的な考えを持っている実態が分かった。調査では、医療機関に対して無記名で紹介ビジネスをしていた業者や施設を聞くべきとの意見や、患者対象のアンケートを行えば実態が直ちに把握できるのではないかとする意見もあった。

 保団連は、14年度改定による同一建物の訪問診療などの点数引き下げについて「在宅医療に携わる病院、診療所の経営に大打撃になるだけでなく、特に施設や集合住宅で療養する患者にとって必要な医療が受けられなくなるという深刻な問題」としている。(5/16MEDIFAXより)

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