【保団連】医療機関の防火体制、報酬措置と財政支援を/保団連
保団連は11月11日、福岡市の有床診療所火災を受け、医療機関の防火体制の充実を求める要請書を安倍晋三首相や田村憲久厚生労働相、麻生太郎財務相らに提出した。また、難病対策と介護保険制度改革に関する要望書を安倍首相と田村厚労相に提出した。
医療機関の防火対策を求める要請書では、診療報酬が低く抑えられてきた結果、有床診だけでなく無床診療所や中小病院でも、防火設備のための費用を捻出することは困難だと指摘。新たに医療機関に防火設備の設置を義務付ける場合は、設置に必要な費用への補助金を創設するよう求めた。また、有床診で複数人による夜間当直ができるよう入院基本料の引き上げや加算点数の新設を求めた。
介護保険制度改革については、社会保障審議会・介護保険部会で議論している▽要支援者の市町村事業への移行▽特養の入所制限▽利用者負担の引き上げ─などを行わないことや、介護保険に対する国と企業の負担を強化することが必要だとした。
難病対策では、特定疾患治療研究事業と小児慢性疾患治療研究事業について、対象患者の制限や負担上限の引き上げ、無料制度の廃止などが行われれば、大きな受診抑制が発生すると指摘。「対象疾患外し」は行わず、患者自己負担は引き下げるよう求めた。(11/12MEDIFAXより)