【会計検査院】医療給付費の不当支出を指摘/会計検査院の11年度報告  PDF

【会計検査院】医療給付費の不当支出を指摘/会計検査院の11年度報告

 会計検査院は11月2日に野田佳彦首相に提出した国の2011年度決算検査報告で、医療給付費について国が約4億9100万円を不当に負担していたとした。健康保険の保険料徴収額が約3億7300万円不足していたことなども指摘した。これらを含め厚生労働省に対しては、不当収入の約16億6800万円(7件)、不当支出の約29億8400万円(146件)について法令・予算の不当事項を指摘した。

 31都道府県に所在する150医療機関・15薬局に対して588の保険者が給付した07−12年度の医療費のうち、約9万5000件で約12億1900万円が過大に支払われていたとした。国の不当な負担はこのうち約4億9100万円。10年度は約4億3900万円だった。

 会計検査院が国が不当に負担したとする医療給付費(医療機関数)を診療報酬項目別に見ると▽入院基本料は約2億3000万円(61件)▽入院基本料等加算は約6100万円(16件)▽在宅医療料は約5300万円(24件)▽特定入院料は約5300万円(3件)▽初診料・再診料は約2300万円(16件)▽検査料は約2000万円(3件)▽医学管理料は約1500万円(10件)▽処置料は約900万円(8件)▽リハビリテーション料などは約1100万円(9件)▽調剤報酬は約1600万円(15件)―となった。

 このほか会計検査院は▽国保組合への過大な療養給付費補助金など(約2億2700万円・5国保組合)▽国保への過大な療養給付費負担金(約6億7100万円・54市区町村)▽国保への過大な財政調整交付金(約2億9300万円・25市区町・広域連合)▽過大な労災診療費(約2700万円・66指定医療機関)▽過大な生活保護費(約4700万円・13市区)▽過大な厚生労働科学研究費補助金(約600万円、旧国立がんセンター)―などを指摘した。(11/6MEDIFAXより)

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