【介護保険】要介護度の改善、事業所に「ケア奨励金」/東京都品川区
東京都品川区は2013年度、介護施設利用者の要介護度が改善した場合、その事業所に奨励金を支払う成功報酬制度を試行事業として実施する。要介護度の1段階改善につき1カ月2万円を最大12カ月分支給する。品川区健康福祉事業部高齢者福祉課の高桑春彦・介護保険担当主査は「要介護度が下がることによる介護報酬減額分の補填ではなく、あくまで改善に要したケアの内容を評価するための制度」と話している。13年度事業の状況を踏まえ、14年度も継続するかどうか検討する。
現行の制度では、要介護度が悪化するほど、介護に要する手間を評価するために報酬が上がる。だが要介護度が改善した場合は介護報酬が下がり、改善に要したケアは評価されない。区では、施設からは改善内容を評価してほしいという声があるとし「人材不足や職員のモチベーションなど総合的に考えると、何かしら手を打った方がよいとの結論に至った」という。
13年度試行事業では、13年4月1日現在の入所者について、12年度内の改善状況を評価する。例えば、12年5月1日に要介護4から3に改善した場合、「2万円×11カ月分(12年5月−13年3月)」が一括で支払われる。12年8月に要介護5から3に改善した場合は「4万円×8カ月分(12年8月−13年3月)」となる。(2/12MEDIFAXより)