【介護保険】区分支給限度基準額、引き上げへ/介護保険、消費税8%対応で  PDF

【介護保険】区分支給限度基準額、引き上げへ/介護保険、消費税8%対応で

 12月10日の社会保障審議会・介護給付費分科会(分科会長=田中滋・慶応大大学院教授)は、消費税率8%引き上げ時の介護保険サービスの対応策の議論の中で、在宅サービスでの区分支給限度基準額の取り扱いについても議論した。消費税率引き上げに伴う介護報酬の上乗せ時に基準額を変更しない場合、利用者への負担増が考えられることから、基準額を引き上げることで取りまとめた。

 在宅サービスでは要介護度別に区分支給限度基準額が設定されており、基準額を超えた分は全額利用者の自己負担となっている。厚生労働省は▽消費税引き上げで報酬の上乗せを行った場合、上乗せ前と同量のサービスを利用していても基準額を超える可能性がある▽現状、基準額を超えているのは中・重度者の比率が高い▽基準額のシステム改修は通常改定の改修と異なり、消費税率10%引き上げ時にも同様の改修を要する可能性がある―との論点を提示。その上で対応方針として、消費税引き上げの影響分について基準額を引き上げることを提案した。

 基準額を引き上げるべきとの意見が多数を占めた一方、智英太郎委員(健保連理事)は利用者への具体的な影響などデータがないと議論ができないとし「データがない中で議論を進めることに危惧を感じる」と指摘した。

 施設サービスについては、基準費用額を据え置くことや負担限度額は見直さないことも取りまとめた。(12/11MEDIFAXより)

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