【介護】介護職員の給与1万円引き上げを/野党6党が法案提出
民主・みんな・結い・共産・生活・社民の野党6党は3月28日、介護従事者や障害福祉サービス従事者の給与を平均して1カ月当たり1人1万円引き上げる「介護従事者の人材確保に関する特別措置法案」を衆院に提出した。維新を除く全ての野党が同法案に賛同した。介護・障害福祉施設従事者の労働力を確保するのが狙い。
介護従事者人材確保法案は、2015年度介護報酬改定での処遇改善を待たずして、介護職員らの給与を引き上げるための法律。介護・障害福祉従事者処遇改善助成金の全額を国から都道府県に交付し、都道府県から各施設に助成金を支給する。法律公布日から3カ月以内に施行する。
野党によると、賃金改善の対象者数は介護従事者が96.4万人、障害福祉従事者が25.8万人で合わせて122.2万人。12カ月分の賃金を引き上げた場合、必要予算は介護で1156億円、障害福祉で310億円、合わせて1466億円になる。14年度内の予算執行を目指しているため、野党は消費税率引き上げ後の補正予算に計上するよう求める構えだ。補正予算のため、予算要求は単年度になる。もし15年4月の介護報酬改定で賃金が上昇し、優れた人材の確保に支障がなくなれば、同法は廃止される。
これに伴い、国会で継続審議になっている従来の「介護従事者人材確保法案」は廃案にする。従来の法案とは、障害者施設の給与引き上げも求めている点が異なる。(3/31MEDIFAXより)