【事故調】医療事故調、制度化へ本格議論を再開/厚労省検討部会が初会合
厚労省の「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」は2月15日、同省内で初会合を開き、医療事故調査の仕組みや再発防止の在り方を検討するに当たり「医療事故調査を行う目的」からあらためて議論を始めることなど今後の検討方針を固めた。初会合では医師法21条をめぐる捜査機関との関係や調査の対象・範囲について構成員から活発な意見が出た。医療事故調査の制度化をめぐっては、厚労省はこれまで第3次試案(2008年4月)や医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案(同6月)を示してきたが、政権交代で議論は頓挫。民主党からの代案(民主党案)についても議論の進展はなく、国による本格的な検討が08年12月以来3年ぶりに再開することになる。
医療事故の原因究明・再発防止については、11年8月から開催されている無過失補償制度をめぐる検討会(検討部会の親会議)の検討課題でもある。厚労省は新たな検討部会の設置によって医療事故調査制度の構築に向け集中的に審議を進める考えだ。
構成員は▽鮎澤純子・九州大大学院医学研究院准教授▽有賀徹・昭和大病院長▽飯田修平・練馬総合病院長▽岩井宜子・専修大法科大学院教授▽加藤良夫・栄法律事務所弁護士▽高杉敬久・日本医師会常任理事▽豊田郁子・新葛飾病院セーフティーマネージャー▽中澤堅次・秋田労災病院第二内科部長▽樋口範雄・東京大大学院法学政治学研究科教授▽本田麻由美・読売新聞社会保障部記者▽松月みどり・日本看護協会常任理事▽宮澤潤・宮澤潤法律事務所弁護士▽山口育子・NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長▽山口徹・虎の門病院長▽山本和彦・一橋大大学院法学研究科教授。(2/16MEDIFAXより)