【予算案】医療提供体制推進補助金に151億円/14年度医政局予算  PDF

【予算案】医療提供体制推進補助金に151億円/14年度医政局予算

 政府が12月24日に閣議決定した2014年度予算案のうち、厚生労働省医政局は前年度比408億円増の1851億3100万円を計上した。予算規模が大きい施策では、医療機関の機能分化や連携推進など医療提供体制改革を目的とする「新たな財政支援制度」の602億4400万円に次いで、救急・小児・周産期医療体制の整備などに活用できる「医療提供体制推進事業費補助金」の151億円などがある。

 医療提供体制推進事業費補助金は、各都道府県が医療計画で定める整備目標に関連する施設の運営・設備整備の経費などに充てる国庫補助金として、地域医療再生基金とは別に06年度から毎年度一定額が確保されている。14年度予算案で計上した151億円は、48億8400万円を上限に、「ドクターヘリ運航体制の拡充」としてドクターヘリの増機などに活用できる。それ以外の約102億円は、個別予算を計上した施策にプラスアルファを上乗せする財源としても活用できる。具体的には、5700万円を計上した「救命救急センター等への支援」や、7500万円を計上した「周産期医療体制の整備」の事業経費に上乗せする予算を捻出できる。

 「救命救急センター等への支援」では、重篤な救急患者を24時間体制で受け入れる救命救急センター・小児救命救急センターの運営支援や、小児救命救急センターに対する小児集中治療室の整備などを支援する。「周産期医療体制の整備」では、総合周産期母子医療センターとそれを支える地域周産期母子医療センターの新生児集中治療管理室(NICU)や母体・胎児集中治療管理室(MFICU)などへの支援を行うことにしている。

●がん・再生医療など臨床研究中核病院を10カ所認定
 このほか医政局の主な施策には、▽革新的な医薬品・医療機器創出のため医療機関10カ所を臨床研究中核病院に認定して、がん・再生医療分野の臨床研究などを推進する「臨床研究中核病院整備事業」に25億2000万円▽医薬品のシーズ数増加と迅速な実用化を図るための体制強化として、早期・探索的臨床試験拠点5カ所、日本主導型グローバル臨床研究拠点2カ所の運営を支援する「早期・探索的臨床試験拠点整備事業等」に13億2000万円▽各地域のメディカルコントロール(MC)協議会に連携・調整役を担う専任の医師「メディカル・ディレクター(仮称)」を配置するモデル事業や「救急を断らない病院」の体制支援などを実施する「救急医療体制強化事業」に8億円―などが並ぶ。(12/26MEDIFAXより)

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