【主張】ゼロ税率を粘り強く要求/ 協会損税調査へご協力を  PDF

【主張】ゼロ税率を粘り強く要求/ 協会損税調査へご協力を

 消費税増税法案が6月26日衆議院本会議で可決された。民主党からの反対票は57票、欠席・棄権を合わせると70人以上の造反者が出たという。衆院特別委での趣旨説明などを入れた全体の審査時間は129時間で衆院の委員会では戦後2番目の長さだったという。しかし報道されるのは政局ばかりで、肝心の政策の議論はほとんど聞こえてこない。財政難の解決法として消費税が本当に必要なのか、また最善の選択なのかの議論ではなく、まず消費税増税ありきだったように思える。通常だとよほどのことが起こらない限り参院でも可決されるが、反対運動も盛り上がっており、政局がらみでは阻止できる可能性もある。保団連と協調して反対運動を継続していきたい。

 それとともに消費税に対する現実的な対応として、損税の解消が必要である。

 当協会が2006年に行った調査では、診療所は1件あたりの損税が年額約80万円、病院では約740万円だった。現在様々な団体から損税の統計が出ているが、計算方法はさまざまである。当協会の調査では診療報酬には1・53%が付加されている前提で計算しているが、他団体の統計ではこの1・53%は既に全て失われているとして、医療機関が払う消費税は全て損税としているものもあるようだ。この場合、損税は当協会の数字よりかなり大きい数字になる。しかし、薬価については明確に消費税が含まれている。薬剤費は国民医療費の約5分の1なので、5%の5分の1である1%は診療報酬全体として付加されていることになる。この数字は過大な計算だろう。

 損税の解消方法として当協会はかねてよりゼロ税率を要求してきた。ゼロ税率の実現にあたってはいろいろ難しい問題が考えられる。まず支払った消費税の還付を受けるための経理作業が繁雑になる。また、それだけの経理処理が可能ならばと租税特措法26条の廃止が再び俎上に乗りかねない。ほとんど全ての医療機関が課税業者となるため、消費税を払わなければならなくなる。現在の保険診療に対する非課税の精神を生かしながら、損税を解消するための唯一の方法だと考えている。

 国会答弁で財務大臣はゼロ税率を考えていないと明言した。これからもゼロ税率は粘り強く要求していきたい。また、今年度6年ぶりに損税調査を行う予定なので、ご協力いただきたい。

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