【中医協】13対1など特定除外廃止の継続、支払い側は容認/中医協総会
2012年度診療報酬改定で行われた13対1・15対1入院基本料算定病棟での特定除外制度の廃止や7対1の算定要件見直しに関する経過措置について、中医協の支払い側委員は11月1日の総会で、中医協「入院医療等の調査・評価分科会」の提案通り、特定除外制度廃止の継続と7対1の経過措置を14年3月で終了することを了承した。分科会から報告を受けたのみで、この件に関して診療側の安達秀樹委員(日本医師会・社会保険診療報酬検討委員会委員長)は取材に「結果は結果として受け止め、今後どうするかはこれからの議論になる」と述べた。
13対1・15対1の特定除外制度について、白川修二委員(健保連専務理事)は「13対1・15対1については、制度導入の前段階で特定除外の適用には不適切な事例が含まれていたのではないかと見ており、廃止に賛成した。報告通り90日以上の患者は減少傾向ということで、分科会の提案を支持したい」と述べた。
7対1の経過措置を届け出ている理由として分科会報告書に挙げられている「専門医が少なく重症患者を受け入れられない」「亜急性期や療養の患者を診ている」との状況について、白川委員は「こういう病院がなぜ7対1が必要なのか理解できない。そもそも7対1とは何なのか。7対1からの退出は当然だろう」と述べた。
特定除外に不適切な事例があったのではないかとする白川委員の発言に対し、診療側の安達委員は「前回改定前に13対1・15対1の特定除外患者の医療区分データを求めたところ、それぞれの医療区分が上にいくほど検査などの回数は多かった。単純に軽症の療養代わりに特定除外患者になっていたわけではない」と反論した。
●分科会報告書の位置付け、溝埋まらず
総会の冒頭、鈴木邦彦委員(日医常任理事)は分科会の報告書の取り扱いについて「あくまでも総会の議論の参考であり、議論はこれからだ。2025年に向けて経営が成り立つように一歩ずつ議論を進めていくべきだ」と述べた。これに対し白川委員は「分科会では広い見識を持って議論し提案される。総会で丸飲みしろ、とは言わないが、分科会の意見を尊重して議論すべきだ」と述べた。分科会報告書の取り扱いに対する各側の認識の隔たりは依然埋まっていない。(11/5MEDIFAXより)