【中医協】調剤医療費の伸びめぐり日医、日薬が応酬/中医協  PDF

【中医協】調剤医療費の伸びめぐり日医、日薬が応酬/中医協

 1月23日の中医協総会で鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、次期診療報酬改定の課題をめぐる議論の中で調剤医療費の伸びに問題意識を示した。「調剤薬局の数はコンビニの数よりも多い5万5000カ所ある」と述べ、施設数の多さも問題視。これに対し三浦洋嗣委員(日本薬剤師会副会長)は薬剤師の技術料は横ばいだと反論した。

 鈴木委員は厚生労働省の国民医療費の概況を引用し、2007年から4年間を見ると一般診療所の医療費は抑制傾向にあり、「これ以上抑制すると診療の機能が損なわれる」と述べ、特に地方で診療所の経営が厳しくなっていると懸念を示した。

 一方で、薬局の調剤医療費は年々増加傾向にあり、10年度は6兆1412億円と国民医療費の6分の1になると指摘。「大企業が多い調剤薬局で使われているのが大きな問題だ」と指摘した。

 これに対し、三浦委員は医薬分業が進んでいる結果、処方箋受付枚数が増え、国民医療費に占める調剤医療費が増えていることは認めたものの、「1枚の処方箋に医薬品(薬剤費)の占める割合は4分の3で、(薬剤師の)技術料は処方箋の受付枚数が増えてもほぼ横ばいだ」と主張。目立って増えているのは薬剤費で、技術料ではないと反論した。

 三浦委員は、薬局が患者の複数科受診によって起きる重複投与や相互作用を回避し、医薬品の使用を減らすことで患者の安全、安心を担保していると理解を求めた。(1/25MEDIFAXより)

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