【中医協】薬局の後発品調剤率、数量ベースで29.4%/中医協総会に速報値  PDF

【中医協】薬局の後発品調剤率、数量ベースで29.4%/中医協総会に速報値

 2月27日の中医協総会に、2012年度診療報酬改定の結果検証のための「後発医薬品の使用状況調査結果」(12年度調査)の速報値が報告された。保険薬局を対象にした調査によると、12年8月時点の後発品調剤率は数量ベースで29.4%と、前年同月の24.5%より高まった。「後発品調剤体制加算」の算定状況は、加算1(5点)を算定している薬局が20.9%、加算2(15点)は15.3%、加算3(19点)は29.4%で、「算定していない」が33.6%だった。

 保険薬局調査は、全国の薬局から無作為抽出した2500薬局を対象に12年8月31日−10月22日に実施。1113薬局から回答を得た。有効回収率は44.5%。

 1週間(12年9月9−15日)に受け取った処方箋のうち、1品目でも後発品への変更不可となっていない処方箋は76.7%で、全てが変更不可となっている処方箋は23.3%だった。1品目でも後発品への変更不可となっていない処方箋を応需して、1品目でも後発品を調剤した処方箋の割合は49.3%、1品目も後発品を調剤しなかった処方箋の割合は50.7%となっている。1品目も後発品を調剤しなかった処方箋の内訳(複数回答)を見ると、患者が希望しなかったために変更できなかった処方箋が41.9%、いずれの先発品にも後発品が薬価収載されていなかったため変更できなかった処方箋が24.2%だった。

●後発品調剤「あまり積極的でない」が11.7%
 後発品の調剤に対する考え方を聞いたところ、「積極的に取り組んでいる」が29.5%、「薬の種類によって、取り組んでいる」が54.1%で、「あまり積極的に取り組んでいない」は11.7%。積極的に取り組んでいない理由(複数回答)は、「近隣の医療機関が後発品の使用に消極的」が44.6%で最も多く、次いで「在庫管理の負担が大きい」が37.7%で続いている。

 一般名処方の処方箋を持参した患者のうち、後発品を調剤しなかったケースで最も多い理由は、「患者が後発品を希望しなかった」が72.2%でトップ。次いで、「後発品の在庫がなかった」(18.6%)となっている。

 後発品の使用を進める上で医師に望むこと(複数回答)では、「後発品の銘柄指定をしない」が最も多く、64.9%。次いで、「患者が後発品を希望している場合、処方箋に変更不可の署名を行わない」(52.7%)、「一般名処方にする」(42.2%)が続いている。

 後発品メーカーや卸業者に望むこと(複数回答)では、「患者1人分での量など、分割や少量での販売」(65.3%)、「後発品の品目数の多さの是正」(60.6%)、「品切れ品目がないよう在庫を常に確保する」(60.6%)などが多くなっている。(3/1MEDIFAXより)

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