【中医協】画像診断管理加算、外部委託は認めず/中医協総会  PDF

【中医協】画像診断管理加算、外部委託は認めず/中医協総会

 厚生労働省は12月11日の中医協総会に、次期診療報酬改定から、外部機関に画像の読影や報告書の作成を委託している医療機関に対しては、画像診断管理加算の算定を認めないとする案を提示した。支払い側、診療側から反対意見はなく、了承された形だ。

 自施設での画像診断に関する体制を評価する加算として、画像診断管理加算1(70点)と同加算2(180点)、遠隔画像診断による画像診断管理加算1(70点)と同加算2(180点)が設定されている。厚生労働省保険局医療課の宇都宮啓課長は「撮影した画像の読影や報告書の作成を外部に委託することで画像診断管理加算を算定する事例が増えている。施設基準の規定などがない外部機関に画像の読影・報告書の作成を委託することは加算の趣旨に沿ったものとは言えない」と説明した。

●不適切事例は学会にも指導を/安達委員
 診療側の安達秀樹委員(日本医師会・社会保険診療報酬検討委員会委員長)は「画像診断の件は想定できなかった。一定の専ら担当する常勤医がいて、一定の信頼が担保できるということで点数が設定されているのに、外部委託して信頼性も担保できないままに、ただサインだけするということはあり得ない話だ。どのくらいの数があるのか」と質問。宇都宮課長は「なかなか全体の把握は難しい。情報提供が積み重なっているという状況だ」と回答した。

 安達委員は「確かに実態の把握は難しいと思う。これは診療報酬で対応するだけではなく、加算の導入を主張した学会に対して、学会の倫理的問題として監督官庁から指導・警告をしていただくことも必要ではないか」とし、不適切事例に対して厳しい対応を厚労省に求めた。

 支払い側の伊藤文郎委員(愛知県津島市長)も、外部委託かどうかを区別できるよう施設基準で工夫するような、一定の対応を検討するよう厚労省に求めた。(12/12MEDIFAXより)

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