【中医協】在支診の2割は強化型・連携強化型/医療課
厚生労働省保険局医療課は2月13日、「在宅医療」を議題に取り上げた中医協総会に対し、2012年度診療報酬改定で新たに設けた強化型・連携強化型の在宅療養支援診療所(在支診)・在宅療養支援病院(在支病)の届け出状況について説明した。12年7月現在で、在支診は全国に1万3758施設あり、内訳は強化型(常勤在宅医3人以上)が221施設、連携強化型(連携により常勤在宅医3人以上)が2604施設、従来型は1万933施設だった。強化型・連携強化型は全体の20.5%だった。在支診が厚生局に報告した実績を分析した結果、担当患者を持たない在支診が従来型では12.4%あった。強化型では0%、連携強化型では2.8%だった。
同様に在支病については全国で746施設が届け出を行っており、このうち強化型が138施設、連携強化型が264施設、従来型が344施設だった。強化型・連携強化型は全体の半数を超えた(53.9%)。担当患者を持たない在支病は従来型が12.1%、連携強化型が13.0%、強化型は0%だった。
一方、12年7月現在の訪問看護事業所は、訪問看護ステーションが6215施設で前年に比べて微増となったのに対し、病院・診療所による訪問看護事業所は1796施設で減少傾向が続いている(両者合計で8011事業所)。出席委員からは、訪問看護ステーションが5115施設、病院・診療所の事業所が3697施設あった07年(両者合計で8812事業所)に比べると、12年の事業所数は1割程度少なく、在宅医療を推進する上での課題だとの指摘があった。宇都宮啓医療課長は、厚労省では訪問看護ステーションの大規模化を促進していると説明し、一部にはその影響もあるのではないかとの見方を示した。
在宅医療をめぐる現状については、日本人が死を迎える場所の推移について「自宅(12.5%)」は12%台で横ばいであるのに対し、「老人ホーム(4.0%)」「介護老人保健施設(1.5%)」の割合は低いながらも若干の増加傾向にあると説明した(いずれも11年人口動態調査)。在宅療養の受け皿の一つとなるサービス付き高齢者向け住宅の登録が1月末現在で約9万4000戸にまで拡大したことも紹介し「非常に伸びている」との認識を示した。(2/14MEDIFAXより)