【中医協】勤務医への手当を加算の要件に/中医協、負担軽減策で厚労省案
厚生労働省は12月6日の中医協総会(会長=森田朗・学習院大教授)に、病院勤務医などの負担軽減に関する見直し案を提示した。時間外・休日・深夜に実施する処置(1000点以上)や手術について評価(加算)を充実させ、充実させた加算を算定する際は▽予定手術前の当直の免除や交代勤務制の導入、時間外・休日・深夜の対応に対する手当▽採血・静脈注射・留置針によるルート確保について他業種との役割分担の推進─を要件とする案を示した。勤務医に対する手当の支給を加算の要件とするのが特徴だ。
●勤務医の負担軽減、医師配置の是正も必要
支払い側の白川修二委員(健保連専務理事)は「勤務医の負担軽減は2回の改定で工夫を重ねてきたが、医師自身が改善効果を実感していないとの調査結果は残念だ。医師配置の偏在などを是正しないと本質的な改善にはならないだろうと認識している。一方、コメディカルなどのサポートを充実させることで一定の効果が上がっているようだ」と評価し、大筋で厚労省案を了承した。
鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は厚労省案を否定はしなかったものの、医師の偏在を是正することが必要との認識を示し、勤務医の負担軽減策によって大病院への医師集中につながるのではないかと懸念を示した。
支払い側、診療側ともに勤務医の負担軽減策に反対はしないものの、診療報酬で対応することへの限界も吐露した。(12/9MEDIFAXより)