【中医協】中医協診療側委員ら、異例の処遇改善要望/国立大給与削減問題  PDF

【中医協】中医協診療側委員ら、異例の処遇改善要望/国立大給与削減問題

 国立大学法人職員の給与削減問題で、中医協の診療側委員7人と専門委員2人は6月27日、厚生労働省内で会見し、病院勤務医などの職員給与について工夫しながら処遇改善の手当てをするよう、国立大学法人の学長・医学部長・付属病院長に要望書を送付したことを明らかにした。診療側委員らは6月27日付で平野博文文部科学相と小宮山洋子厚生労働相に対しても要望書を送付し、国立大学病院の医療職員への配慮を求めた。

 独立行政法人や国立大学法人などの職員給与をめぐっては、国家公務員の給与削減にならって平均約7.8%を削減し、給与削減相当分を運営費交付金から減額する方針を政府が示している。

 会見で安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、中医協委員による政府への要望提出は“内政干渉”になるとの内部意見もあったと明かした上で、国家公務員の給与を削減する特例法そのものが異例であるため要望に至ったと説明した。

 会見では委員らが「2年間の給与削減となったら、病院を維持できないのではないか」「給与削減は、中医協で時間をかけた議論の結果とは相いれない」「給与が下がると看護職員の離職が懸念される」「大学病院の医師は医療職として扱われず、研究者や教職員と変わらぬ給与体系であることも問題だ」と意見を述べた。中でも嘉山孝正委員(全国医学部長病院長会議相談役)は「42の国立大学病院の大部分が7月から給与削減を実行する」と述べ、怒りをあらわにした。(6/28MEDIFAXより)

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