【中医協】中医協、14年度改定を答申/7対1厳格化や主治医機能など
中医協は2月12日、2014年度診療報酬改定を田村憲久厚生労働相に答申した。厚生労働省が示した答申書案を、支払い側、診療側の双方が同意した。森田会長から答申書を受け取った赤石清美政務官は「答申に基づいて速やかに告示や通知の整備を行い、4月の施行に向けて万全を期す」と述べた。診療報酬改定の官報告示は3月上旬に予定されている。
総会では支払い側を代表して白川修二委員(健保連専務理事)が「医療機関の機能分化と連携、在宅医療の推進など、社会保障審議会の基本方針にのっとった改定だ」と評価した。7対1入院基本料の要件厳格化と急性期後の受け皿病床を充実したことや、主治医機能の評価で「地域包括診療料」を新設することなどを評価する一方、消費税率引き上げに伴う補填の在り方については「ほぼ全額が基本診療料に配分された。到底、納得できない」とした。
診療側は鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)が代表し「地域の中小病院、有床診療所や診療所に対し評価の充実を行い、超高齢社会への対応で最重要課題である地域包括ケアシステムの確立に向け、意義のある改定ができたと評価できる」と述べた。「医療現場に大きな影響を及ぼしかねない項目が含まれていると懸念する声もある。改定の影響について今後十分に検証し、適切な対応を講じる必要がある」とも語った。
森田会長も14年度改定の議論を総括した。委員と厚労省事務局に謝辞を述べ「13年1月から社会保障・税一体改革の議論を踏まえ、入院、外来、在宅医療の議論を開始した。従来の改定よりもかなり早い始動で、その分、しっかりと改定の議論ができた」と振り返った。消費税率引き上げの補填財源に関する公益委員裁定については「全員に満足いただける解は出せなかった。診療報酬による対応であり、さまざまな制約がある中で公益委員として苦渋の決断をした。今後の消費税引き上げの際には、医療の税制の在り方の検討も含めて、より適切な解決が図られるように期待している」と話した。(2/13MEDIFAXより)