【中医協】「在宅専門の医療機関」を論点に提示／中医協で厚労省

　厚生労働省は10月23日の中医協総会に、在宅医療を専門に行う保険医療機関を認めるかどうかを論点として提示した。鈴木邦彦委員（日本医師会常任理事）は「在宅専門医はかかりつけ医ではない。かかりつけ医の推進による地域包括ケアの推進とはなじまない」と反対した。本格的な議論は、次回以降の総会で行われる。

　現在、健康保険上の趣旨により「外来応需の体制を有していること」が保険医療機関には求められている。ただしこれは解釈上の運用で、明確に法令で規定された要件ではない。全国一律の運用基準や指針もないため、地方厚生局によって指導内容に違いがある。

　厚労省はこうした実態を示した上で、在宅医療を専門に行いたい診療所にとって、外来診療が前提の現行制度が制約になっているとの指摘があることを課題に提示。在宅医療を専門に行う保険医療機関をどう考えるかを論点として示した。専門として認められない場合は、在宅医療を推進する観点からどのような外来応需体制が考えられるかも論点に挙げた。

　総会が時間切れとなり、資料説明だけに終わった。今後、議論する。（10/24MEDIFAXより）