【中医協】「医学管理」まで対象拡大を承認/保険導入の評価で中医協総会  PDF

【中医協】「医学管理」まで対象拡大を承認/保険導入の評価で中医協総会

 中医協総会(会長=森田朗・学習院大法学部教授)は2月27日、2014年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価・再評価について、25日に分科会がまとめた評価方法に関する提案を承認した。

 総会では医療技術評価分科会の吉田英機分科会長(昭和大名誉教授)が保険導入の評価対象について、門前払いにしてきた「医学管理等」を14年度改定から評価対象として追加することや、新たに診療報酬上の評価を求める技術の評価提案書に減点や削除が可能な技術を記載する欄を設けることなどについて承認を求めた。

 特定疾患治療管理料などの「医学管理等」での評価(再評価)を求める場合は、アウトカムが改善することを示す有効性データを提示できるものに限る。吉田分科会長は、「医学管理等」については外科領域での術後管理体制をはじめ、毎回100件程度の提案書が学会などから提出されてきたと報告する一方で、「これまでは全て自動的に対象外としてきた」と説明した。その上で「医学管理に関する提案書が数多く出ているので、できるだけ広げたいと思う」と提案した。

 白川修二委員(健保連専務理事)は要望が多い「医学管理等」を対象に加えることは「やむを得ない」と述べた。また、医学管理の有効性をデータで示すのは難しいと指摘し、分科会での厳格な評価を求めた。

 安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は提案書に減点・削除が可能な技術を記載する欄を設けることに関連し、学会と開業医レベルの臨床現場とでは認識が異なることがあると指摘。「開業医レベルを含めた臨床現場での普及について、学会にどれほど精緻した上で書いてもらえるかが重要」と述べ、記載内容については分科会で慎重に検討するよう要望した。安達委員は厚生労働省保険局医療課にも記載内容の取り扱いについてただした。井上肇企画官は「それぞれの提案に基づいた個別の判断になる」と答えた。

 鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は審査の途中経過が不透明だとして審査過程を明らかにするよう指摘した。吉田分科会長は、非公開ではあるものの、学会ばかりではなく臨床医会にもヒアリングを行って厳密に審査を行っていることを強調した。審査の途中経過については必要であれば中間報告を行うことも可能だと述べた。

 承認を受け、医療課は3月上旬にも提案書を配布する。提案の締め切りは分科会での外保連の要望を踏まえて「6月中旬−下旬」とした。(2/28MEDIFAXより)

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