【一体改革】社保拡大の財政影響示す/厚労省・特別部会
厚労省は2月13日の「短時間労働者への社会保険適用等に関する特別部会」に、社会保険の適用を拡大した場合に生じる保険者への財政影響(2015年度推計値)を、月額の賃金水準別に示した。協会けんぽで最大600億円、健保組合で最大1000億円の財政負担が生じる。一方、共済組合は最大700億円、市町村国保は最大1200億円財政が改善される。
資料では、新たに社会保険に加入する短時間労働者の月収を、企業規模は考慮せずに▽9.8万円▽8.6万円▽6.7万円▽5.4万円▽設定しない―の5パターンに分けて保険者への影響を算出。協会けんぽは70億−600億円、健保組合は200億−1000億円の負担増になる。
企業規模別の試算も公表した。賃金水準を設定せず従業員数301人以上の企業を対象にする場合、協会けんぽは300億円財政が改善し、健保組合は1200億円悪化する。101人以上を対象にすると、協会けんぽは200億円改善、健保組合は1400億円悪化となる。
事業者負担の影響についても口答で説明があった。賃金水準別で、年金で600億−3300億円、医療保険で400億−2100億円の事業者負担が見込まれるという。
次回の同部会に、まとめに向けた「たたき台」を示す方針。(2/14MEDIFAXより)