【ワクチン】2ワクチンの定期接種化へ対応案了承/厚科審・基本方針部会
厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の予防接種基本方針部会は5月13日、水痘ワクチンと成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種化に伴う対応について議論し、厚生労働省の対応案を了承した。これで法令上の審議は全て終了し、厚労省は10月からの定期接種開始に向けて政省令改正の手続きを進め、市区町村へ通知を発出していく。
成人用肺炎球菌ワクチンについては、過去5年以内に23価の肺炎球菌ポリサッカライドワクチンを接種した人が再度、同ワクチンを接種した際、注射部位の疼痛・紅斑などの副反応が初回接種より高い頻度で発現するとされている。審議では、5年以内の再接種を防ぐため▽実施医療機関は予診票や問診で接種歴の確認を行う▽市区町村・医療機関は予防接種済証を被接種者に確実に交付し、保管してもらうように周知を行う▽市区町村は接種歴を予防接種台帳で管理し、問い合わせなどに適切に対応する―の3点をあらためて周知していくことが決まった。
2ワクチンの定期接種化に当たっては、長期にわたって療養が必要な疾患を患っていたなど特別の事情で対象年齢の間に定期接種を受けられなかった人が、特別の事情がなくなった時から一定期間内であれば定期接種として受けることができる「長期療養特例」を設定する。水痘ワクチンは年齢上限を設けず、特例期間は他の定期接種と同様に2年間。成人用肺炎球菌ワクチンも年齢上限は設けないものの、定期接種の接種期間が通常1年間であることから、特例期間も1年間となった。(5/14MEDIFAXより)