【ワクチン】水痘と成人用肺炎球菌、ワクチン定期接種化へ/14年9月以降
水痘と成人用肺炎球菌の2ワクチンが2014年度から定期接種化される。厚生労働省健康局結核感染症課によると、ワクチンの供給体制や自治体の接種体制整備を考慮し、2014年9−10月から全国一斉に実施する予定だ。
13年4月から施行されている改正予防接種法には「水痘・おたふくかぜ・B型肝炎・成人用肺炎球菌の4ワクチンを定期接種の対象とすることについて検討し、13年度末までに結論を得ること」とする付帯決議が衆参両院で採択された。厚労省は厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の予防接種基本方針部会で4ワクチンの接種年齢や接種間隔など技術的な検討を進める一方、地方交付税を通じた自治体への財政支援について総務省や財務省と折衝を行ってきた。その結果、ワクチン供給体制などを含む条件面でクリアできた水痘と成人用肺炎球菌を先行して定期接種化することを決めた。結核感染症課は「水痘ワクチンは国産であり、成人用肺炎球菌ワクチンは20年ほど自治体でも使用されている」としており、安全面における信頼性も2ワクチン先行の理由に挙げている。
水痘は主に集団予防や重篤な疾患の予防に重点が置かれる「A類疾病」で、地方交付税で接種費用の9割を負担し、1−2歳まで2回接種を行う。一方、成人用肺炎球菌は主に個人予防に重点が置かれる「B類疾病」で、地方交付税での負担は3割。65歳以上の高齢者を対象に、5歳年齢(65歳、70歳、75歳など)ごとに1回接種していく。
同課は14年1月中旬開催予定の予防接種・ワクチン分科会で予防接種法施行令や接種方法、開始時期などについて了承を得た上で、適宜情報提供を行っていくとしている。(12/25MEDIFAXより)