「TPP参加反対京都府民集会2013」集会アピール  PDF

「TPP参加反対京都府民集会2013」集会アピール

 安倍首相は、自ら掲げた自民党の公約も、8割を超える自治体議会の決議に示される国民世論も踏みにじり、3月にTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加を表明しました。これに続いて、4月のTPP交渉参加に向けた日米の事前協議で行われた「日米合意」は、アメリカの要求を丸呑みするだけという内容になっています。

 実際、アメリカとの事前協議の中では、TPP参加の“入場料”として、「自動車、かんぽ、牛肉輸入など」、アメリカが要求したことはすべて受け入れ、「聖域を守る」保障は、何一つ約束させることはできませんでした。むしろ、「高度な自由化をめざす」TPPの「理念」の受け入れを表明し、アメリカでは農産物の関税問題は決着済みとみなされています。さらに、食の安全基準緩和を含む非関税障壁撤廃に向けた二国間協議にも合意しています。

 TPPの交渉は完全な秘密主義で進められています。国民が情報にアクセスできないことが交渉国間で確立されたルールとなっています。このため、参加国の国民に情報開示もされず、国民的な議論も充分されていません。しかも、あとからTPPに参加表明したカナダとメキシコには、対等に交渉する権利すら与えられませんでした。

 TPPの既存交渉参加国間では、食品の原産地表示、貿易手続の規制緩和、などとともに、「各国の法令・国内規制を策定する過程に、外国企業の利害関係者を参加させる内国民の待遇を与える事。各国の著作権や医薬品・医療技術などの特許権をアメリカ水準とする事」、などが求められ、これらの協定ルールに抵触した時は、外国企業が各国の司法制度を超えて、治外法権的に「訴える権利」を与える「ISD(投資家対国家紛争解決)」条項が導入されようとしています。

 これらの協議や条項は、アメリカを中心とする多国籍巨大企業のために、わが国の経済自主権、国民の生存権・健康権等を侵害するもので、国民の命や健康を守る国民皆保険制度や自治体の制度も、規制緩和の対象とされます。このようなTPPは国民の利益、国益をそこなうものにしかなりません。これでは「平成の不平等条約」です。

 このまま、安倍首相と政府の暴走を許してはなりません。TPP参加で支払う代償はあまりにも大きく、私たちの「命もくらしも」「雇用も地域経済も」「農業と国土も」破壊されてしまいます。近づく参議院選挙の中で「TPP参加反対」の世論を広げ、国政に反映させましょう。

 TPPはアジア太平洋地域の人々の命とくらしを破壊し、主権を脅かす協定です。貿易をはじめとした経済活動は、人々の豊かなくらしのためにあるべきで、一握りの多国籍巨大企業の利益のためにあるのではありません。
まだ遅くはありません。「STOPTPP!!」の声を政府に、そして国内外に届けるため、ともに行動しましょう。

2013年6月30日
集会参加者・賛同者一同

賛 同(順不同、敬称略)

<自治体首長>

和束町長  堀 忠雄
笠置町長  松本 勇
南山城村長 手仲圓容

<団体>

上京東部医師会
一般社団法人中京東部医師会
一般社団法人下京西部医師会
一般社団法人右京医師会
社団法人伏見医師会
亀岡市医師会
綾部医師会
一般社団法人福知山医師会
一般社団法人舞鶴医師会
きょうされん京都支部
京都高齢者退職者協議会
TPPストップ口丹連絡会
TPP反対丹後連絡会
全国保険医団体連合会近畿ブロック
大阪府歯科保険医協会
全国労働組合総連合(全労連)近畿ブロック
TPP参加反対和歌山ネットワーク
TPP断固反対奈良県民集会実行委員会
農民連近畿ブロック
全農協労連近畿地方本部

<政党>

日本共産党京都府委員会
新社会党京都府本部
緑の党

<大学職員>

京都府立大学 准教授 桂 明宏
立命館大学 法学部 教授 小松 浩
立命館大学法科大学院 教授 倉田原志
佛教大学 教授 渡邉保博

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