「24時間型」と「既存居宅サービス」の競合に懸念/介護関係懇談会
厚生労働省が8月8日に開いた「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」では、介護保険の居宅サービス事業者数や供給量について、日常生活圏域ごとに整理が必要との課題が浮かび上がった。
同懇談会に参加した団体から、2012年度に創設する24時間型のサービスが一定の日常生活圏域で利用者を確保するため、複数の既存の居宅サービス事業者との競合化の懸念が指摘されたほか、認知症に対応する居宅サービスの面的整備推進に関する要望も挙がった。
これらに対し大塚耕平厚生労働副大臣の催促で厚労省が対応状況を説明したあと、宮島俊彦老健局長が、主に大規模な施設系サービス事業所は自治体が新設を拒否できる総量規制の対象となるが、小規模な居宅サービス事業所などについては実質的に「自由競争市場みたいなところがある」と述べ、小規模なサービス事業所が場合によっては乱立できる現状を解説。その上で、「24時間(型のサービス)が一定のエリアをカバーした時に、既存の小規模なサービス事業所とのすみ分けをどうするのかということは、これからの(介護保険制度の)在り方を考える上での課題になっていると受け止めておけばいいと思っている」とコメントした。(8/10MEDIFAXより)