「退院努力」で91日目以降の減額除外/入院基本料で与党PTが了承

「退院努力」で91日目以降の減額除外/入院基本料で与党PTが了承

 厚生労働省は8月5日、与党の「高齢者医療制度に関するプロジェクトチーム」(PT) に、一般病棟に長期入院している後期高齢者のうち脳卒中の後遺症や認知症の患者の入院基本料が減額されないための経過措置案を提示した。経過措置の内容は8月27日の中医協で報告される。

 診療報酬では従来から、一般病棟に90日を超えて入院している患者は「後期高齢者特定入院基本料(2008年度改定前は老人特定入院基本料)」(928点)を算定する仕組みとなっている。10対1入院基本料(1300点) を算定している場合は、372点のマイナスとなる。ただ、密度の高い医療が必要な患者は除外され、引き続き最初の入院基本料を算定できる。

 08年度改定では除外対象から脳卒中の後遺症と認知症の患者が外され、入院基本料の減額の対象となった。しかし「診療報酬が減額となることで退院を迫られることになる」との指摘があった。

 このため、脳卒中の後遺症や認知症の患者であっても、退院や転院に向けた努力が行われている患者については、退院する際の問題点や退院に向けた支援策をまとめた「退院支援状況報告書」を社会保険事務所に提出すれば減額対象から除外することにした。(8/6MEDIFAXより)

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