「診療報酬に反映すべき」やや多数派/新専門医制度
日本専門医制評価・認定機構(専認機構)による新たな専門医制度の基本設計案について、メディファクスが実施した調査では、「専門医制度を診療報酬に反映させるべき」とする団体が上回った。
新たな専門医制度が確立された場合に診療報酬に反映させるべきとしたのは、日本慢性期医療協会、日本私立医科大学協会、国立病院機構で、全日本病院協会でも反映させるべきとの意見が多かった。日慢協は「恐らく10年後ぐらいになるだろう」との見方を示し「学会間の格差の是正を先にすべき」とした。「当然すべき」(医大協)との意見のほか、「2階部分でリンクすべき」(国病機構)との意見もあった。
反映させるべきではないとしたのは日本医療法人協会、日本精神科病院協会、全国自治体病院協議会の3団体。「相対的な評価基準がない」(全自病)などの意見があった。日本病院会は「中途半端に診療報酬とリンクすれば、各方面からのネガティブな反応が出るだろう」とした。
●診療科標榜でも受け止めさまざま
医師は認定を受けた専門医領域を標榜すべきとの基本設計については、日病、医大協、国病機構が、専門医領域だけの標榜にすべきと回答した。一方、日精協、日慢協、全自病は専門医制度と標榜は分けて考えるべきとした。「医師や医療機関の多い都市部と地方では事情が異なる」(全自病)、「すべての医師が専門医と総合医に二分されてからの問題。今のままで専門領域だけの標榜とすると隙間が多く発生し、国民が混乱する」(日慢協)など慎重な意見が多かった。
専門医の研修施設の在り方について日病は「現状では質の担保が保証されていない」として、研修施設の基準を強化すべきとした。各学会が策定した現行の基準は維持すべきとしたのは日精協、日慢協、医大協で、全日病も維持すべきとの意見が多かった。医法協と全自病は「分からない」とし、国病機構は「地域で人を育てるという視点も配慮して施設認定を行う必要がある」とした。(7/7MEDIFAXより)