「自殺・うつ」社会的損失は約2.7兆円/厚労省
厚生労働省は9月7日、自殺やうつ病による社会的損失の推計額は、2009年単年度で約2.7兆円と発表した。長妻昭厚生労働相が自殺総合対策会議で報告した。
社会的損失の推計額は、09年に自殺した人が死亡しないで働き続けた場合に得られる生涯所得と、うつ病に罹患することで必要になる医療費給付や失業給付などの合計。推計額の内訳は、うつ病による医療費の増加分が医療費ベースで2971億円、自殺死亡者が発生することで減少する稼働所得が1兆9028億円などだった。
一方、自殺やうつ病がなくなった場合に予測される10年のGDP引き上げ効果は約1.7兆円と試算した。
自殺やうつ病による社会的損失額などは、長妻厚労相の指示を受け国立社会保障・人口問題研究所が推計した。(9/8MEDIFAXより)