「看護師特定認証」創設、意見分かれる/社保審・医療部会  PDF

「看護師特定認証」創設、意見分かれる/社保審・医療部会

 厚生労働省は12月1日、社会保障審議会・医療部会(部会長=齋藤英彦・国立病院機構名古屋医療センター名誉院長)で、「看護師特定能力認証制度」の創設についてチーム医療推進会議の議論状況と合わせて報告した。認証制度の創設について委員らの意見は分かれ、継続議論となった。

 永井良三委員(チーム医療推進会議座長、東京大大学院教授)がチーム医療推進会議での議論状況について説明。「看護師の業務にグレーゾーンがある。また、グレーゾーンの安全な実施のためには教育研修が必要という点では推進会議で一致している」とした上で、「国家試験を行うかどうかについて議論があるところ」と述べ、部会の委員らに意見を求めた。

 この日の議論でも、委員らは看護師の教育研修の必要性については一致。その上で「認証制度という資格を設置することで看護師のモチベーションの向上につながる」(水田祥代委員=福岡歯科大常任理事)、「認証制度をつくるのならやっていきたいという思いが現場のナースにはある。『診療の補助』の範囲をはっきりさせることが必要」(齋藤訓子委員=日本看護協会常任理事)、「常に患者に寄り添う看護師が何らかの方法で能力を担保されるのはよいこと」(加藤達夫委員=国立成育医療研究センター総長)とした推進の意見が上がる一方、「看護師全体のレベルアップが第一。認証制度でその人しかできないとなれば、かえって駄目になる。全ての看護師ができる業務をはっきりさせることが重要」(西澤寛俊委員=全日本病院協会長)、「包括的指示という点に懸念がある。実体がない。ミニ医師をつくろうとしているように見える」(中川俊男委員=日本医師会副会長)、「認証を受けた看護師と他の職種との連携が見えにくい。多職種の業務拡大についてワーキングをつくって、看護師だけではなく、同時に議論を進めるべき」(山本信夫委員=日本薬剤師会副会長)と慎重な意見もあり、見解が分かれた。

 厚労省医政局医事課の田原克志課長は、今後の議論について、取材陣らに対し「12月7日のチーム医療推進会議では12月8日の医療部会への報告に向けて、推進会議としての考え方を整理していただく」としている。

●診療放射線技師らの業務範囲拡大を了承
 また医療部会は、診療放射線技師の業務範囲に▽造影剤の血管内投与に関する業務▽下部消化管検査に関する業務▽放射性同位元素を用いた検査(RI検査)―を含めることを了承。部会で、肛門からのカテーテル挿入を診療放射線技師の業務範囲とすることの危険性が指摘されたことについて、田原医事課長は「運用を行う上での注意すべきことは通知などで注意喚起していきたい」とした。(12/2MEDIFAXより)

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