「日本モデル」6月にまとめ/厚労省の10年度目標
厚生労働省は4月20日、少子高齢社会の日本モデルの創設などを盛り込んだ2010年度の組織目標を発表した。日本モデルの実現に向け、医療と介護の一体的な改革や、医療サービスを安定的に提供するための施策を推進するとした。厚労省は、6月までに「少子高齢社会の日本モデル」の取りまとめを行う予定としている。
各局ごとに策定した10年4−9月の半期目標では、12年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に向けて、医療と介護を一体的に提供する体制整備の検討を進めるとし「医療・介護に関する国民会議(仮称)」の議論などを踏まえて検討していくとした。
質の高い医療サービスの提供を目指し、医師確保に向けた目標を明確化するため、地域の医師不足の実態把握を行う方針も示した。6月までに調査を実施し、9月までに調査概要を取りまとめて公表する。
「特定看護師(仮称)」制度の導入についても言及。6月までにモデル事業を開始するほか、看護師が実際に行っている行為の実態調査に着手し、9月までに実態調査の結果を取りまとめるとした。
出産育児一時金については「制度に関する議論の場を設け、直接支払い制度の現状・課題や制度の在り方について検討し、11年度以降の制度に反映させる」とした。
長妻昭厚生労働相は、閣議後の会見で「これまで厚労省は、省の目標も取り立てて立てておらず、局の目標も立てていないということだった」と指摘。厚労省の目標について「一言で言うと、生活者の立場に立った信用できる厚労省を目指す」とし、現場の状況を正確に把握する「現状把握能力」を高めていくとした。(4/21MEDIFAXより)