「敗因は経済」責任認める/オバマ氏、医療保険めぐり妥協拒否  PDF

「敗因は経済」責任認める/オバマ氏、医療保険めぐり妥協拒否

 オバマ米大統領は11月3日、民主党が大敗した中間選挙後初めてホワイトハウスで記者会見し、経済、雇用政策で国民が実感できる成果を挙げられなかったことが敗因と指摘、「大統領としてわたしに責任がある」と述べた。一方、10%近くで推移する失業率が改善していれば国民の支持は得られたと強調、自らが進める改革の方向は正しいと訴えた。

 オバマ氏は今後の政権運営で、下院の過半数を握った共和党と協調する意向を表明。ただ、「合意が極めて難しい分野がある」と述べ、医療保険改革法など主要政策の根幹部分では妥協を拒む構えを示した。

 これに対し、現在のペロシ氏(民主党)に代わる下院議長就任が確実視される共和党のベイナー下院院内総務は記者会見で、医療保険改革法廃止に全力を尽くす考えを表明、対決姿勢を鮮明にした。

 オバマ氏は民主党が下院で60議席以上を失った選挙結果について「完敗」と認めたが、レーガン、クリントン両元大統領も1期目の中間選挙で敗北したことを引き合いに「成長の過程だ」と述べた。

 オバマ氏は、エネルギー政策や教育など「合意できる分野」で共和党と協力を推進する考えを表明。しかし、地球温暖化対策については、共和党が躍進したことで温室効果ガスの排出量取引を含む包括的な法案成立は難しいと認めた。【ワシントン共同】(11/5MEDIFAXより)

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