「強い社会保障の実現」と明言/菅首相が所信表明
菅直人首相は6月11日、衆参両本会議で所信表明演説を行い「強い経済、強い財政と同時に、強い社会保障の実現を目指す」と述べ、3つを一体的に立て直すことを約束した。社会保障を負担ではなく、雇用創出や成長をもたらすものとして取り組む姿勢をあらためて示した。
菅首相は、バブル崩壊後の20年間の経済政策について、最初の10年を公共事業中心の「第1の道」、後の10年を行き過ぎた市場原理主義に基づいた「第2の道」と名付けた。その上で2つの道について「産業・社会構造の変化に合わない政策を遂行した結果、経済は低迷し続けた。過去の失敗に学び私たちが追求するのは『第三の道』」と述べ、経済と財政、社会保障の強化を政治の強いリーダーシップで一体的に実現するとした。
強い社会保障の実現について、菅首相は「社会保障には雇用創出を通じて成長をもたらす分野が数多く含まれている」と述べ、社会保障を負担ととらえず雇用と成長をもたらす発想の転換が必要とした。(6/14MEDIFAXより)