「小児入管1」は狭き門、全国で34病院/08年度改定届け出調査
手厚い人員配置により高い水準で提供されている小児医療を評価するため2008年度診療報酬改定で新設された「小児入院医療管理料1」の7月1日時点での届け出件数は全国で34病院だったことが、メディファクスが全国の社会保険事務局を対象に実施した届け出状況調査で分かった。「常勤の小児科医が20人以上」という高い施設基準から、学会関係者の間では当初から届け出は30病院程度ではないかとされていた。同管理料の届け出があったのは18都道府県で、全体的に子ども病院が目立つ。
小児医療をめぐっては、小児科医不足や勤務医の疲弊が社会問題化したことなどを受け、小児の入院医療を評価するため00年度改定で15歳未満の小児を対象に小児入院医療管理料が新設された。02年度改定では同管理料を3段階に分類したほか、06年度改定でも点数を引き上げ、充実を図ってきた。
06年度改定までは、同管理料1 (1日につき3600点) として「常勤医師5人以上」「看護師配置7対1以上」という比較的高いハードルが設けられていたが、小児総合医療施設協議会の調査では医療上の必要性から40人以上の常勤医を配置している病院もあった。このため08年度改定では同管理料を4段階に再編。管理料1の要件を「常勤医20人以上」として1日につき4500点に設定した。
同管理料は「地域全体の小児医療の質を上げるため、まずはトップレベルの医療機関をしっかり評価する必要がある」(厚労省保険局医療課) との理念に基づき設定された。(10/7MEDIFAXより)