「専門介護福祉士」の創設検討へ/介護人材の在り方検討会
厚生労働省は6月28日の「今後の介護人材養成の在り方に関する検討会」に、これまでの議論を踏まえて整理した「今後の介護人材養成の基本的な方向性に関する論点」を提示した。介護職員の「キャリアラダー」構築に向け、介護福祉士の上位資格となる「専門介護福祉士(仮称)」創設の検討などを盛り込んだ。
介護職員が介護福祉士資格を取得した後、さらにキャリアアップできる仕組みとして「介護福祉士の上位の研修を設け、キャリアデザインを描ける仕組みとすることが必要」と指摘。現行の介護福祉士については、日常生活に関連した医行為や高度な認知症ケアなど一部業務を独占することも含めて、ほかの介護人材や専門職との役割分担を考えるべきとした。実務経験者が介護福祉士資格を取得する場合については「500−600時間程度の体系的な基礎教育は必要」とした一方で「学習したい意欲はあるが、基礎研修、600時間課程は介護職員の時間的、経済的負担、事業所の対応から考えると現実的ではない」とも書き込んだ。同検討会は7月をめどに中間的な意見の取りまとめを行う方針だ。(6/29MEDIFAXより)