「地域完結型」へ新医療計画の活用を/厚労省・武田室長

「地域完結型」へ新医療計画の活用を/厚労省・武田室長

 厚生労働省医政局指導課の武田康久・医師確保等地域医療対策室長は7月11日、福祉医療機構の「医療経営セミナー」で、2008年度から始まった新地域医療計画に基づく医療連携体制について講演した。新医療計画の目標は、各医療機関の機能や役割に基づいた連携を推進する「地域完結型医療」だと強調した。

 武田室長は、急性期病院と回復期・維持期の病院が個々に連携体制を築いていた従来の医療連携の在り方について「ある意味では(急性期病院による)囲い込みだった」と指摘。新医療計画に基づく今後の方向性として、「急性期と回復期・維持期医療機関が、それぞれ、どこでどのような役割を果たしているかを明確にし、それぞれが施設設備や診療機能の情報を共有し、地域全体として連携していくことが重要になる」と訴えた。

 連携体制を築く上では、研修や会議を通じた医療関係者間の信頼関係の向上や、地域全体で診療内容を充実させる取り組みが必要だと訴え、「地域の中で最も有効で効率的な連携体制を構築するツールとして、医療計画を位置付けてほしい」と述べた。(7/14MEDIFAXより)

ページの先頭へ