「厚労省は即刻誤りを認め、新算定ルールの撤廃を」/保団連

「厚労省は即刻誤りを認め、新算定ルールの撤廃を」/保団連

 保団連は7月3日、厚生労働省の厚生日比谷クラブ(専門誌等)、厚生記者会(一般紙等) の2つの記者会において、外来管理加算の「5分ルール」など新算定要件による影響について記者発表を行った。

 記者会見には住江憲勇会長、竹崎副会長、武田、本田両保団連理事らが参加。住江会長から、保団連が5月から6月下旬にかけて行った外来管理加算の新算定要件導入による影響実態調査の調査結果に基づき作成したサマリーで説明を行い、小児科と地域医療を担っている200床未満の病院にも大きな打撃となっていることを具体的な数値を示して説明した。

 また、厚労省が当初中医協で「平均診療時間が5分以上である医療機関が9割という結果であった」と説明しているが、実際は皮膚科や小児科をはじめとしてそれ以上の影響が出ている点を強調した。

 また、本田理事より、厚労省が「時間外診療に関する実態調査」のデータを不正に流用し、外来管理加算の新算定ルールを導入する根拠にしたと保団連が主張していることについて、この間、厚労省との抗議文等のやりとりがされている点について、具体的な資料を使って説明。厚労省は説明責任を果たすべきであると主張した。

 参加した記者から、この新算定ルールは再診料の引き下げはしないということで、他に財源をどこに求めるかという議論の中で中医協の土田武史会長(当時) の裁定で入ったと理解しているが、それとの関係はどう考えているかとの質問が出された。それに対し保団連は、その議論の中では、200億円強の影響との数値が示されたが、その根拠も示されておらず、実際の改定の影響はそれをはるかに超える。これがそもそも問題であるし、これほど影響が出ることが分かっていたら中医協の決定も異なっていたはずと回答した。

 最後に、保団連としてこの影響の大きさを考えると、即刻撤廃するよう取り組みを強めていくと述べ、記者の方々に理解と協力を訴えた。

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