「医療報道を考える臨床医の会」発足/がんワクチン報道に抗議  PDF

「医療報道を考える臨床医の会」発足/がんワクチン報道に抗議

 がんペプチドワクチンの臨床試験に関する朝日新聞の報道に抗議するため、全国の医師32人が発起人となり、10月27日に「医療報道を考える臨床医の会」(発起人代表=小松恒彦・帝京大ちば総合医療センター教授)を立ち上げる。報道に抗議し、記事の訂正・謝罪を求めるため、医療関係者や一般市民から署名を集める方針だ。発起人代表の小松氏は「多くの医師、医療者、国民に、報道に関する正しい情報を伝えたいと考え、会を立ち上げた。正しい情報を共有し、患者さんと医療者が協力してより良い医療を築き上げていくことを切望している」と語っている。

 発起人には、新家眞・公立学校共済組合関東中央病院長、千葉敏雄・国立成育医療研究センター副センター長、谷岡芳人・市立大村市民病院長(長崎県)、竜崇正・前千葉県立がんセンター長、黒川衛・全国医師連盟代表のほか、診療所の院長、病院の部長、大学教授らが名を連ねた。

 記事をめぐるこれまでの動きを受け、会は朝日新聞社について「信頼される言論報道機関としてのガバナンスに欠けていると判断せざるを得ない」と見ている。同社に対し▽記事の訂正・謝罪▽記事の取材過程を検証し、再発防止策を立てて公表する▽医療に関する記事では事実を分かりやすく冷静に伝える―を求めていく。

 署名は2 週間前後、会のホームページ(http://iryohodo.umin.jp/)などを利用して募る。
集めた署名は朝日新聞社側に提出する予定だ。(10/27MEDIFAXより)

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