「医療スタッフ引きとどめ復興を」/宮城県医が震災調査  PDF

「医療スタッフ引きとどめ復興を」/宮城県医が震災調査

 宮城県医師会は5月23日、会員施設を対象に行った東日本大震災についてのアンケートの結果を公表した。大きな被害を受けた会員のうち「同じ場所で再出発したい」としたのは80施設、「同じ地域の別の場所を考えている」としたのは16施設だった。引退・廃業と回答したのは7施設だった。「今までの土地を離れたい」との回答は5施設あったが、このうち県外への移転を考えていたのは1施設にとどまった。宮城県医は、仙台市の県医師会館で会見し、嘉数研二副会長は「医師を中心とする医療スタッフを県内に引きとどめ、地域医療を再復興させなくてはならない。手だてが必要」と述べた。

 地震と津波の被害で半壊・床上浸水以上の被害を受けたのは186施設。このうち津波以外の影響で被害を受けたのは75施設、津波で被害を受けたのは111施設だった。現在も診療を再開できない施設は35施設。理由としては建物・医療機器の損壊、ライフライン(電気・ガス・水道)問題などが挙がった。

 医師、看護師、家族らで亡くなったのは23人。アンケートではない県医の独自調査によると、会員医師で亡くなったのは9人。嘉数副会長は「管理者が亡くなられた施設からは回答が得られていない。関係者の被害者はさらに多いと思う」と述べた。

●震災発生後、自院以外で800人超が活動
 震災直後(3月11日から3月18日)の会員施設への受診患者数は死亡者数が245人、重症者数2649人、中等症数1万5976人、軽症2万5410人だった。震災発生以後に自院以外での活動をしていたのは817人で、救護所が80人、避難所が344人、検案活動が90人だった。震災発生後に問題に思った事柄では、「電気」が最も多い1007施設、次いで「水道」762施設、「ガソリン」706施設となった。

 医療用データの被害では、カルテへの被害が163施設、レセコンへの被害が98施設だった。医療機器への被害では、レントゲン・CRへの被害が最も多い242施設、ECG・エコー88施設、CT・MRI51施設、胃カメラや骨量測定器などその他の機器は251施設だった。津波による医薬品の被害については、多量が47施設、中等量が22施設、少量が31施設だった。28施設が供給を希望した。

 調査は4月14日から5月12日の期間で実施。会員の医療機関など1492施設に質問票を送り、1388施設(93%)から回答があった。(5/24MEDIFAXより)

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