「医療の基本法」提言へ/患者の権利擁護、検討会  PDF

「医療の基本法」提言へ/患者の権利擁護、検討会

 ハンセン病元患者に対する隔離政策への反省に基づき設置した厚生労働省の「再発防止検討会」は3月6日、「患者の権利擁護の観点を含め、医療関係の法律の再編成が課題」として「医療の基本法」の制定を求める提言を大筋でまとめた。

 提言の内容や報告書の提出時期は、さらに議論して詰める。立法化に向けたより具体的な検討も「次の機関に委ねる」としている。

 提言は、現在の医療に関する法律に対し「患者の権利について重要で不可欠な規定が少なからず欠けている。患者と医療従事者との相互不信を拡大させる懸念がある」と欠陥を指摘し、国に法整備を要望。その上で医療の基本的な理念を「生命の尊重と個人の尊厳を旨とし、患者と医療提供者との相互理解と信頼関係に基づいて行われる」などと示した。

 検討会はハンセン病問題の検証に基づいて設置され、弁護士や学者、医療関係団体の代表ら18人が206 年3月から議論を進めてきた。【共同】

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