「入院基本料の再構築」など10項目要望/次期改定へ日病協  PDF

「入院基本料の再構築」など10項目要望/次期改定へ日病協

 日本病院団体協議会(議長=西澤寛俊・全日本病院協会長)は7月29日、2012年度診療報酬改定に関する10項目の要望をまとめ、厚生労働省の外口崇保険局長宛てに提出した。

 要望は▽根拠に基づく診療報酬の算定方式の創設▽病院の診療報酬算定規則の変更▽手術・検査などに対する適正なコストに基づいた評価(外保連方式準拠)▽二次救急医療機関に対する評価▽看護基準制度の変更▽医師事務作業補助体制加算の対象病棟拡大▽チーム医療の評価(医療各職種の病棟配置)▽外来リハビリテーションの管理料の創設▽訪問看護・訪問リハなどの医療保険適応拡大▽医療情報システムの標準化と診療報酬上の評価―の計10項目。

 根拠に基づいた診療報酬の算定方式の創設に関する要望では、医療の安定的な提供を可能にするため、人件費・施設設備費などの横断的な調査・検証や、医師の技術料の客観的評価などを通じた「入院基本料の再構築」のほか、「根拠に基づく診療報酬の算定方式の創設」を再要望。制度の創設には複数年を要するため、速やかに調査・研究を開始するよう求めた。

 病院の診療報酬算定規則の変更を求める要望では、一般病床200床以上の病院が算定する外来診療料について言及。外来診療料を199床以下の再診料と同一とし、検査・処置などの包括化をやめて出来高算定できるよう要望した。

 日病協の猪口雄二・診療報酬実務者会議委員長は「非常に大きな問題。大きい病院に行った方が外来が安いという認識が広まっている。外来診療料が廉価ゆえに患者集中が起こっていることが考えられる」と指摘。「診療所・病院の外来機能分化を図りつつ、一方では医療行為に対する正当な評価を行うべき」と述べた。(8/1MEDIFAXより)

ページの先頭へ