第61回定期総会 質疑応答の要旨

第61回定期総会 質疑応答の要旨

 坂中俊男代議員(中西) 関理事長の話に感動した。財源確保のためには、特別会計の無駄を何とかしなければいけない。福田内閣も前国会で追い詰められて、最後の切り札で道路特定財源を吐き出すことを表明し、にわかに日本の会計システムの矛盾が少しは正常化されるのではないかと思っている。後期高齢者医療制度にしても、役人を相手にするのではなく政党を相手にして、政党から制度を切り崩していくことの方が有効だと思っている。特別会計等が道路財源のように改革で表向きになっていくのか見通しをききたい。

 関理事長 やはり政治が変わらないと難しい。官僚社会の闇は深くて大きく、一朝一夕では改革できない。政治が変わった上で徹底的に無駄を排除してもらえれば、財源はもっとあると思っている。ぜひそれを期待したい。

 島津恒敏会員(中西) 決議については賛成。ベストセラーになっている『ルポ貧困大国アメリカ』 (岩波新書 堤未果著)という優れた書がある。小泉政権の掲げた医療改革は、米国医療を追随しているが、その米国のぞっとするような現実が書かれている。映画「シッコ」にも描かれているが、我々は米国医療を周回遅れで突っ走っているということを把握しないといけない。また、クリントン政権時の経済学者が書いた『世界を不幸にするアメリカの戦争経済 イラク戦費3兆ドルの衝撃』という書によれば、我々はイラク戦争への積極的加担で30兆円の負担が強いられている。その一方で医療費支出の抑制を毎年許している。政権を怒りでもって打倒しないと、解決しないと感じている。我々のおかれている深刻な状況をもっと知らないと、米国の二の舞になる。

 山本政次会員(中西) 保険医新聞の文芸欄への投稿が少なくなってきているので、皆さんにもぜひ投稿をお願いしたい。

【京都保険医新聞第2650号_2008年8月4日_2面】

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