第2回あんしん医療制度研究会を開く/京都府  PDF

第2回あんしん医療制度研究会を開く/京都府

 1月27日に全国知事会に提案した国民健康保険の一元化や診療報酬決定権限委譲を含む「住民の健康医療政策の更なる充実に向けた検討課題について」(以下、京都府提案)を受け、京都府が今年度予算化した「あんしん医療制度構築共同検討事業」による、「あんしん医療制度研究会」の第2回となる会合が7月14日、開かれた。会議の進行は座長である今中雄一委員(京都大学大学院医学研究科)、事務局からの報告は京都府の池上医療企画課長が行った。

 今回の研究会は、京都府からレセプトデータを用いた分析のフレームが示されると共に、委員ならびに外部有識者からの報告が行われた。

 事務局である府の池上課長が「調査研究のフレーム案」を説明した。フレームは、(1)「疾病構造・医療資源に関する調査研究」について(2)市町村国保に関する調査研究(3)都道府県の保健医療政策に関する調査研究─の3つの柱に整理された。

 このうち、(1)は、レセプトデータの活用が大きな特徴。レセプトデータを用いた分析は、傷病名データを用いて受療率等を分析可能。患者の住所データを用いて、市町村単位で患者数を把握できる、医療費データを用いて、年齢別地域別の1人当たり医療費を分析可能。行政データよりも統計誤差が生じにくいとした。この研究で、患者の受診行動の状況や、疾病構造の分析、医療資源の分析等を行い、疾病別・事業分野別の望ましい医療提供体制を検討するとした、合わせて、医療費と医療資源の関係も分析する。

 (2)については、将来における各市町村の国保保険料や、現状の保険料水準を維持する場合の一般会計からの繰入額も推計する。

 以上の分析結果を踏まえ、(3)にあたる、詳細なデータを用いた医療計画等の策定や、市町村国保の一元化等、都道府県の保健医療政策をより効果的にするための方策について検討するとした。

 また、この日の研究会では委員及び外部有識者からの報告があり、京都府医師会副会長の安達秀樹氏、福知山はなみずきの会の掃部修平氏、関西大学政策創造学部教授の一圓光弥氏の3人が報告した。(資料は資料編を参照)

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