社会保障基本法等での前進を津田議長が訴え 社保協が総会  PDF

社会保障基本法等での前進を津田議長が訴え 社保協が総会

 京都社会保障推進協議会は第32回総会を9月16日に開催。開会挨拶で津田光夫議長(協会理事)は、高すぎる国保料や資格証明書の問題、介護保険改善、高齢者医療制度など課題が山積していると指摘。一方で、厚生労働白書が「参加型の社会保障」を打ち出し、社会保障のあるべき姿が問われており、社会保障基本法の制定を求める運動などを通じて我々自身が前進していく必要性を強調した。

 総会で提案された2011年度の方針では、来春の通常国会には社会保障に関連する重要な改革案が目白押しとなることから、その内容をいち早く把握し適切な宣伝、学習の強化と攻勢的な運動を提起。一方で、いのちを救う緊急行動として国保の緊急改善や国保広域化、医療保険制度再編に対峙する運動、貧困の根絶に向けた具体的な取り組みが提案され承認された。

 総会に先立って、二宮厚美・神戸大教授が「民主党菅政権のもとでの日本と社会保障」と題して記念講演。参院選では国民が消費税増税に「消極的・受動的選択」を示したことを指摘。消費税増税を掲げた二大政党の得票率が55%にとどまった一方、増税反対の革新政党も後退したと述べた。さらに、現代日本の国民生活にとって解決しなければならない、格差・貧困問題、不況問題、財政赤字問題の3つの課題を挙げ、その打開策は垂直的所得再分配に求めるべきであるとし、菅政権が志向する水平的再配分を批判した。

総会で挨拶する津田議長
総会で挨拶する津田議長

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